手を繋ごう―瞳を開いて私を見て―【完】
胸の痛みは、“失恋”の二文字を教えて来る。

それと同時に、俺が突き放したメグの心の中にあった心境の辛さも痛感。

謝っても、隣に戻って来ないメグは、笑顔で仁志と手を握り合ってた。



「あいつ、仁志だろ」



「……」



「ダチは見る目があるんだな」



親父が言う通り。

仁志は見る目ある。

何も言い返さない俺の頭を資料で叩き、部屋を出て行く親父。



「……はぁっ!?」



ドアが閉まった瞬間、吏良に押し倒され、目を見開いた。

…何だよ;;



「海都、知ってる?萌ちゃんが今もこれからも愛せるのはお前だって」



「は?」



さっきと言ってる事、変わってないか?
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