手を繋ごう―瞳を開いて私を見て―【完】
パパとの間に気まずい雰囲気が立ち込める。

歌詞によって頭に浮かぶ海都に、涙が出そうにもなる。



「喫茶店にでも寄るか!」



パパはすぐ傍に喫茶店を見付け、駐車場へと入った。

エンジンが切れれば、曲も必然的に止まり、海都の姿は消えた。

2人で店内に入れば、パパはアイスコーヒーと、私のココアとBLTサンドを注文してくれた。



「萌、行っても良いぞ」



「どこに?」



おしぼりで顔を拭いてるパパは、完全にオヤジ化してる。

…空さんは拭かなかったのに;;



「海の都」



「……;;」



オヤジギャグ?;;

…気のせい?;;
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