手を繋ごう―瞳を開いて私を見て―【完】
「どうしたの;;」



いきなりだったけど、私はおしぼりでテーブルを拭きながら、パパを見た。



「……海都が居る;;」



そう言われ、私はパパの視線を辿って振り返った。

レジで支払いをしてる海都の隣には女の人。



「入江ーイリエー先輩…?」



綺麗な人に変わりはない。

しかし、私は相手を見て、心は折れたような気持ちになった。

入江先輩は、海都と同じクラスで、学校一の美少女だと言われてる。

海都は女性を、一回だけしか抱かない。

おまけに、同い年はダメ。

それでも入江先輩と一緒に居るとなれば、付き合ってるの?
< 73 / 92 >

この作品をシェア

pagetop