手を繋ごう―瞳を開いて私を見て―【完】
「海都の子。1ヶ月だからまだまだ小さいけど。
――私は反対なんて出来る立場じゃないし、賛成しない筈もない。けじめはちゃんとしなさいね」



お袋は俺を処置室から出すと、遥さんと扉を閉めた。

取り残された俺と親父たち。



「海都」



仁志に呼ばれ、俺は2人で喫煙所となる外の専門ブースへと向かった。

内緒にしてる親父たちが来るかも知れない中、隠し持ってた煙草に火を点ける。



「萌、お前を捜してて倒れた」



「…俺、を?」



「あぁ」



自分の持つ煙草の紫煙を見つめてる仁志だが、言葉に嘘は感じられない。
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