僕は、女性恐怖症

『麻衣ちゃんの代わりじゃない！僕は、綾乃の事が好きなんだ！』

綾乃は、俯いて僕の顔を見ようとしなかった。

「でも、私は…………。」

「いい加減素直になりなよ。」

急に声が聞こえた。そっちを見ると、

「真弓！」

中山さんがいた。

『もしかして聞いてた？』

「声が大きいから聞きたくなくても聞こえるよ。」

中山さんは、綾乃の方に向いて話し出した。

「なんで綾乃、素直にならないの？大橋君だって自分の気持ちを言ってるじゃん。」

「だって私にはそんな資格……。」

中山さんは、ため息をつきながら、

「恋愛には、資格とか関係ないの。ようするに自分が相手の事が好きなのかどうかなだけよ。」

と言った。