夏の夜空に星が煌めく【続編更新停滞中】
あの日、あの夏の日。
『陽愛、愛してる』
湊斗はそう言ってくれたよね。
私は今でも、『愛してる』。
なのに、あなたはもう違うんだね。
ずっとずっと、
お互いに愛し合っていたって思っていたのは、
「“死んだ”だなんて縁起の悪い嘘なんか吐かなくても、湊斗が望むなら別れてあげてたのに…」
私だけだったんだね。
「……ずっと湊斗に会いたかったのは、私だけだったんだね」
最愛の人が、
湊斗が、生きている。
ただそれだけで私はもう、いいよ。
「……本当の本当に、さようなら」
私は、その場を立ち去った。
“どうして生きているのか”という理由も聞かずに、ただ、2人の前から早く立ち去りたくて。
「陽愛……っ!!」
あなたの愛しかった私を呼ぶその声も、聞かぬまま。
ただただ走り去った。