夏の夜空に星が煌めく【続編更新停滞中】

公園




私はいつの間にか、泣き腫らした目で周防公園に来ていた。

あの思い出のベンチに座った。


―――恋の力ってすごいって思ったのは、中学生の時だった。


私のクラスメートの2人が好きな人を巡って、喧嘩をしていた時のこと。



『あたしが先に、〇〇君が好きになったの!
後から好きになって、取らないでよ!』

『はぁ!?そんなの関係ないわよ!』

『はぁ!?〇〇くんはあたしのモノよ!』

『〇〇くんはモノなんかじゃないわ!そんな考えのアンタに渡せない…!!』



今思い返してもすごい酷い喧嘩で、先生たちが必死で止めてたっけ…。


あの頃は、


『ちゃんと話し合えばよかったのに』


って思ってたけど、
―――今ならわかる気がする。



『好きな人を取られたくない』っていう、気持ち。



今なら、理解できる。

…好きな人のためなら、なんだってできそうだもん。


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