夏の夜空に星が煌めく【続編更新停滞中】
私と付き合っていた“沖名 湊斗”がいたっていう、この確かなこの記憶と、
未だに消せずにいた携帯電話のアドレス帳と、
小・中の卒業アルバムだけが、
あなたと共に過ごしたという証。
この記憶だけは絶対に忘れてなんて、あげない。
だから、
……せめて、
「笑って、『さよなら』を言わせて…?」
絶対に、泣かない。
これが永遠の別れじゃないんだから。
絶対に、泣かない。
私達の運命がこう決めたのだから。
「星が、綺麗だなぁ…」
夏の夜に、星たちは輝く。
ここにいるんだよ、って存在を教えるかのように。
例え小さな星でも、
光輝くことは不可能ではない。
だから私にもできるはず。
―――湊斗の傍にいなくても、輝くことが。