夏の夜空に星が煌めく【続編更新停滞中】
…湊斗。
ねぇ、私がどうして大声を上げたか知ってる?
今日はね、
「…今日はね、私達が付き合ってから5周年記念日なんだよ…」
今日は私達が付き合い始めてから5年目の日。
そして、
「告白してくれたのもこの場所」
5年前のあの日。
確か、卒業式の後だったかな。
『陽愛、……俺と付き合ってくれ』
『え?』
『…っあぁ、もう!お前が好きだってんだろ!』
『…うん、私も好きだよ』
学ランの第二ボタンと共にくれたっけ。
あのボタン、今でも私のケータイのストラップになってる。
「…初めてキスしたのもこの場所」
初めてのことだらけで、
キスさえ上手くできずに。
お互いに笑ったっけ。
『私たち、下手だねーっ』って。
下手も何もわからないはずなのに、照れ隠しで。
「初めて湊斗が私に『愛してる』って言ってくれたのもこの場所」
未だに覚えてる。
あなたが私に言ってくれた声も、何もかも。
「この場所は、私達の思い出が詰まってる」