夏の夜空に星が煌めく【続編更新停滞中】

負けた、と思った。


だって、彼女に勝てるわけがないじゃない。
あんな…優しくて、天使のような彼女に。

誰だってまねができない、ぬくもりが彼女には溢れてる。


……あたしは、彼女見たく純粋じゃない。
彼女みたいに…。

惚れる、理由が分かるから。



『…そうなんだ』

『間谷はわかったんだろ？』

『…え？』

『あいつがいつだったか言ってたんだ。『私、いじめられない気がするよ。大勢の人にこの関係を知られても。だって、間谷さん、すごく優しかったから』ってな』



あの子が、そんなことを…。


その言葉を聞いた瞬間、あたしは嬉しくなった。

彼女がそんなことを言ってくれていたのが。



『俺はな、お前のこと、信じてるよ』

『え…』

『……暴走を止めてくれること』