マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
「もちろん。何の為に正体バラしたと思ってんだ?」


きっと今のオレは、抜群に意地悪い顔をしてるだろう。


「―――どうすんだよ?」


勇が不安そうに聞く。


「職員室でこの間偶然聞いたんだ。倉庫の掃除してくれる生徒、探してるって」


「倉庫……?あーー、グラウンドの?」


うちの学校には、グラウンドの隅に使われてないボロ倉庫があった。


「そっ。んで、教師にオレと福田を推薦しといた☆」


「ハァ!?おま、まさかまた迫るのか!?」


驚き顔の勇。


「バーカ。そんなんじゃ無い。今度こそ嫌われるだろ」
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