マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
ああ……そうか、女の子だもんな。


ここボロくて虫とかいる上薄暗いし――――……何よりもオレいるし(泣)


もっと早く気づくべきだった。


「紀香………大丈夫、怖くねぇよ」


「えっ…?」


「虫苦手なら言えよ?後電気つけるし………オレも、保健室の時みたいな事もうしない。誓う」


ニコリと、安心させる為に笑った。


あん時は悲しみを分かってくれた事が嬉しくて最初から暴走したが、『怖かった』――――よな。


「ごめんな…色々と」


ポンポンッと……紀香の頭を撫でた。


「な、オレ怖いなら「あのね……」」
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