マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
「幹居君?このシャーペン、幹居君のじゃないの?」


一向に受け取る気配の無いオレを見て、紀香が首を傾げた。


「あ、ああ……そうだよ。ありがとう福田さん」


よく気づいたな……落ちた音小さかったのによ。


シャーペンを受け取ろうと紀香に近づいた。


「あのね…今日月・木じゃないけど、お弁当作って来たの。よかったら――――…来て?連右」


…………コソッと囁かれました。


しかもちょっと赤くなりながら+呼び捨てで。


嬉しくて堪らない……来てって屋上だよな!?


オレも誰にも分からぬ様に、頷いた。
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