マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
「紀香聞くぞ?お前は何がそんなにツライんだ?」


留雨が私の肩を掴んだ。


「幹居と話せれなくて、ギクシャクしたままで……ソレがツラくて堪らないんだろ?」


「違っ…」


「言い訳すんな。お前の気持ちは完全に幹居の方を向いてる。いい加減、自覚しろよ」


ぺチぺチと頬を叩かれた。


「残念だけど……やっぱりオレじゃ、ダメみたいだな」


「留雨……」


「3年間離れてても思い続けて、再会してもお前を見守ってた。いつも笑ってて欲しかったから――――……」


涙が更に溢れる。


そう…留雨はいつも優しかった。
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