マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
「ハァハァ……どこ行けばいいんだよ……っ」


自宅を飛び出したはいいが………紀香が言ってた、『オレが1度連れてって、紀香が感動してた所』ってのが、分からずにいた。


ケータイを見つめる。


電話して聞く事だって、出来んよな―――――……?


「………っバカかオレ……自分で分からないと、意味無いっつーの」


ボヤきながら、再び走り出す。


もう少しだけ、空が暗くなって来ていた。


早くしないと、『待ってる』と言ってた紀香も、帰ってしまう可能性がある。


「えっと……オレが1度だけ紀香連れてった所………」
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