マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
もちろん残ったのは、オレと紀香の2人だけ。


「わ、私も教室に…………」


コソコソと出入口に行こうとする紀香だったが……手繋いでるの忘れたか?


「お前はダメ」


2人っきりになったから、思いっきり抱きしめてやる。


「キャア!!連右ってばもう!!//////」


ウルウルおめめで言われても、痛くも痒くも無い。


逆に…超カワイイし。


あーーー……オレ、幸せ。


母さん、産んでくれてありがとうって本気で思った。


それなのに。





「幹居……君」


紀香がオレを名字に君付けで呼んだ。
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