マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
真剣な目と声で、紀香を落ち着かせる。


「は、話…………?話って…嫌な事………?」


掴んでる紀香の腕が、小刻みに震え出した。


嫌な事………?別れ話とかされると思ってるのか?


あり得ないな。


紀香と両想いになれたこの場所で、オレが紀香をフるなんて、あり得ない。


ましてやまだつき合い出して、一月だぞ?


「ちげぇよ………お前人の話よく聞く前に、自分の中でマイナスに考えるクセ、直せ」


片手だけ自由にして、紀香のホッペをつねる。


「イ、イヒャイ!!イヒャイフェプ!」


涙目紀ちゃんになった。
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