マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
「え?わ、私?なんで?」


紀香は本気で今なんで自分の名前が出て来たか理解不能の様で、目をパチパチさせる。


天然アーンド鈍感少女の紀香には、直球過ぎたらしい。


1回で分かって貰いたかったが、しょうがない。


1ヶ月前と同じ様に、紀香をフワッと抱きしめた。


「連右……!?」


いつも変わらない甘い香りと暖かさが、オレの心を包み込む。


太陽ギラギラで暑いハズなのに、オレはポカポカと丁度いい体温を感じた。


「紀香………お前と出会えて、オレは救われたんだ」


「救われ…?」


「ああ………」
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