マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
「福田………さん?」


オレは福田に話しかけ、福田の意識をこっちに引き寄せた。


あっ、オレ声に出して呼ぶ時はきちんとさん・君を付けっから☆


「えっ?」


髪を翻しながら、クリッとこっちを向いた福田。


「隣、よろしくね」


ニコニコと完全な笑顔を見せながら、優しく挨拶をする。


今までだったら、女達はコレだけでカーーーーッと赤面して、「ハイッ!!」と簡単に言って来た。


だから………コイツも当然そうなると思ったのに………


何だかアタフタと慌てているだけで……返事所か、赤くもならない。
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