愛してると言わないで。
カチャン…
と、静かに閉められた扉。
アタシたちの思い出が詰まった三年間の部屋にお別れを。
そして、これから門出を。
彼は、結婚してこれからも社長として頑張って。
そしてアタシは、彼に負けないように強く生きていく。
そしてまた、アタシはきっと誰かと恋をする。
その時には、その相手に言ってもらうんだ。
だから、それまでは彼の言葉を抱いて眠りに向く…。
だから、
愛してると言わないで。
それくらいは、許してくれるよね。
Fin