Platinum Kingdom【完全完結】
「…あなたが、」
キッと先程よりも鋭く、冷たい目で私を睨み付け、
「遥翔の婚約者―――…?」
『笑わせないでよ』とでも言いたいのだろうか。
まるで私が婚約者であることをバカにしているように言う、真帆さん。
「あたしの名前は、舞浜 真帆【まいはま まほ】
遥翔の、元カノ……―――いいえ。
今カノです」
「…え」
今、カノ?
…どういうこと?
「おい」
眉間にシワを寄せている遥翔。
…遥翔、怒ってる…。
…でも、本当なの?
嘘、だよね?
真帆さんが遥翔の今カノだなんて―――。
「確かに別れ話はしたわよ。
でも、あたしは認めてないからね」
「認めるも何も、俺達はもう別れてるじゃねぇか」
「…大体、そこのあなた」
『そこのあなた』って、
「私…?」
「他に誰がいるのよ」
「…なん、ですか?」