Platinum Kingdom【完全完結】
「兄様、私、頑張ってくるね」
お祖母様の期待に応えられるように。
白蕗の今後の役に立てるように。
「私に、できる事はしたいから」
生を受けたこの、白蕗家のために。
「…私、兄様の妹に生まれてきてよかった」
胸を張って言えるよ。
『私は白蕗 拓哉の妹だ』ってね。
…だから私も。
「私も、兄様が自慢できるような妹になって、また兄様の目の前に戻ってくるから」
兄様、兄様。
本当にありがとう。
もしこの今回のお見合いがいいようになって、
“婚約”という形になったとしても、
私は後悔しないだろう。
結婚は人生のただの通過点にしか過ぎないのだから。