Platinum Kingdom【完全完結】
▼将来【みらい】への約束
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チュンチュンと小鳥のさえずりがかすかに耳に聞こえる。
エプロン姿の私は、寝室に向かっていた。
扉を静かに開くと、
大きなキングサイズのベッドが一つ、中央に置かれている。
その上に一人、上半身裸の男が1人いた。
「遥翔…ねぇ、遥翔!」
「…」
「もうっ。無視しないでよ!
もう準備していないと…学校遅れちゃうよ?」
彼の体をゆすると、
「えっ、」
その手を彼は、
「きゃっ…」
自分のほうへよせる。
私は自然と彼の上に倒れこむような格好になる。
「朝から大胆だな、フィアンセさんは」
「あのねぇ…。
私、今日テストなの!卒業考査!
こんなこと、してる暇は―――」
「散々教えてやったろ?要点」
「そんなの―――」
「激しすぎて『忘れた』?」
「…っ、」