Platinum Kingdom【完全完結】
「…そうか」
「それより、本日のお相手ってどんなーーー」
私がそういった瞬間、
「相澤 雛鞠さんですか?」
後ろから私の名を呼ぶ声がした。
直感的に、
『ああ、この人が私の一生を共にしていく相手なんだ』と思った。
…ああ、どうして。
振り向くことが出来ないんだろう。
どうして、手が震えるのだろう。
私は覚悟を決めて、相澤の名に恥じない振る舞いをすることを心掛けて、振り返った。
…すると、そこには。
「…っどうして…」
…――――思いがけない人物がいた。
どうして。
どうして…あなたがここにいるの…?