Platinum Kingdom【完全完結】
私のせいでそういう風に逃げてたわけじゃないのに。
すべては、遥翔のせいなのに。
どうして私がこんな風に言われなきゃいけないの。
そんな不満でさえも、よくよく考えてみたら私は言えないんだ。
だって、弱いから。
「…もう家に戻りますからご心配なくてもいいですよ」
「お送りいたします」
「そのためにご迷惑をおかけした警察に伺ったのです」
「何かあっては遥翔様に顔向けができません―――」
顔向けができない?
どうして?
だって、
「大丈夫よ、遥翔は私のことなんてどうも思っていないから」
そうよ。
私のことなんてもうどうにも思っていないのだから、私に何があろうが関係ないのよ。
だからそんな風に、
「私のことに関して、責任を感じることはないわ」
私ごときに時間を使わないでほしい。
そう言った。
すると、