Platinum Kingdom【完全完結】
体は大人だけど、心はまだ子供。
なのに子供を産んだ子と、間違っていたのだろうか。
産んだことさえも、なんだか否定的になって。
「産まなければよかったのかな」なんて、思いたくもないようなことを思ってしまって。
…私はなんて最低な親なんだろう。
ねぇ、私はもう…。
「白木さん…もう私、何もかもを投げ出したくなるくらいに辛いんです」
辛い人なんて、たくさんいるってわかってる。
私はこの不景気な世の中で、生まれた時から家もあり、食べるものにも困らず、経済的にも恵まれていた。
家族もいて、友達もいて。
学校にも通って。
何不自由のない生活を送ってきた。
単なる甘えだと、わがままだとわかってる。
わかってるけれど。
私にはもう、我慢ならないんだ。
だから、逃げさせて。
この現実から、目をそらさせて。
けど。
白木さんから帰ってきた言葉は、