Platinum Kingdom【完全完結】
すると美月さんは溜め息をついた。
そして、
「…あんたって本当に温室育ちのお嬢様なのね」
毒を吐かれ、呆れたような表情とともに、
「甘えてんじゃないわよ」
私に冷たく言い放つ。
…確かに私は温室育ちだと思う。
学校に言って関わった人と、社会に少しでも出て関わった人と自分を比較して見ても、観点が違ったり、価値観が違ったり、そう言う事は思ってた。
ああ、自分は何かが違うんだな、って、そう思う事が多々あった。
人それぞれ、親の収入によって生活レベルが違うのは仕方のない事。
だけど、私は周りとは違った。
何が違って、何がいい。
そういうことはわかっていても、やっぱり、価値観は何処となく違って。
だからやっぱり、こういうところでも違うんだと今、改めて思い知らされた。
「昔のことをズルズル引きずって、馬鹿なんじゃないの?!」
仁王立ちになって、私に言う美月さん。