Platinum Kingdom【完全完結】
「くだらない昔のことを引きずってる暇があるなら、遥翔に真意を聞いてみなさいよ!」
それくらいできるでしょうが、と鬼の形相で私に言う。
できる。
できるよ、それぐらい。
ーーー普段の私なら。
何の戸惑いもなく、普通に。
だけど。
今は少しだけ、抵抗がある。
「美月さん、私は臆病なんです」
そう。
私は臆病者なの。
「臆病だから、私は真実が知りたいと思っていても、聞けない」
知りたい。
知りたいのに。
結局逃げるだけになる。