Platinum Kingdom【完全完結】
「遥翔は確かに女が変わるのが早かったわ。
来るもの拒まず、去る者追わず。
まさにそれだったから」
「…」
「けど、アンタだけは違う」
「…え…」
「アンタが家を出て行った時。
遥翔は一睡もせずにアンタを探してた」
仕事に支障が出ないように、仮眠は取っていたみたいだけど。
と美月さんは言う。
…何で。
どうして。
「アタシがどうして知っているかって?」
「…はい」
「そりゃ、知ってるわよ。
だってアタシは遥翔の取引先の社長で、今丁度大切なプロジェクトを抱えている最中なんだから」
「…え?」
美月さんが、社長?!
その事実に私は驚く。
え…ということは…。