Platinum Kingdom【完全完結】
「お母さん、鼻が高いわ。だって新入生代表よ?嬉しいわ」
「…それ、卒業式でも言ってなかったっけ」
「ふふ、嬉しくて仕方ないのよ」
我が母親は、親バカと言うものなんだろう。
俺は、無性に恥ずかしくなる。
けれども、
「あの親子、美男美女ね」
「本当ね」
「旦那さんもさぞかしカッコいいんでしょうね」
なんて噂されている。
こう言った時には、少しだけ鼻が高くなるけど。
「暁煌、早く!お写真取るわよ」
「は?」
「お祖父様たちに頼まれているのよ。早く!」
「…ったく」
あんまり好きではない写真を撮らされ、受付へと向かう。
満足そうな母親を固めに捉え、俺は、
「早く、受付」
「あ、そうね」
手のかかる彼女のような母親を連れ、受付を済ませた。