Platinum Kingdom【完全完結】
「…俺はお前の存在知ってたけどな」
「…え?」
「――…ずっと競ってきてたんだから」
「…競う?」
何を競うのだろう。
…全く持ってわからない。
何が言いたいのか。
…全国模試、
…競う、
……―――!!
「もしかして―――」
「そう。
俺が全国模試の1番だ」
彼、だったんだ。
そう言えば、
“一位じゃない”ことは見ていたけど、“一位が誰か”は見たことがないな。
…でも何だか、
「ショックだなぁ…」
「はぁ?」
ショック。
だって、こんな人に負けていたんだと思うと、何だか自分が情けなくなってくる。
…―――って言うのは一理はあるけれど、そうじゃない。
…自分の努力とレベルが彼に届かないだけ。
彼が何倍も私より上なだけ。
だけど、ショック。
…それは、
「…だって、こんなにも完璧な人に今まで勝とうとしてたんだよ?」