Platinum Kingdom【完全完結】



それは菊子の本心だった。


…―――自分の、
…白蕗の重役になってくれるのであれば、なってほしいと思うほど。


だが、遥翔の実力を買っているのは菊子だけではない。

嘉乃を含め相澤現当主も、
更紗の父も、
勿論相澤や白蕗以外の財閥グループの重役からも、

遥翔の実力がほしいと思っている会社はいくらでもあるのだ。


遥翔は中学3年生かぐらいのころから副社長と同じ仕事を自己責任でこなしていた。

中学3年生の右も左もはっきりとわからない子供に任せるだなんて、
他所【よそ】の会社からは、
「馬鹿じゃないのか」「相澤も終わったな」と批判を食らうであろう。


―――だがそれほど、相澤家は遥翔の力を買っているという証拠。

幼いころから仕事の現場内情、内容理解をしているだけあって、
普通の社員の何倍もテキパキと早く仕事をする。


―――もう、相澤は遥翔が動かしているといっても過言ではないのだ。



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