Platinum Kingdom【完全完結】
▼属に言う“デート”?
それから7時間という長い時間勉強した。
…私立の中でもかなりレベルが高く、進学校で有名なこの明櫻学院は、毎日7時間という勉強量をこなし、その上に補習、宿題などもかなり力が入っている。
だから、一人一人のレベルが高く、常にテストでは力が入る。
…―――のだが。
「…はぁ…」
私は今日の授業、これっぽっちも頭に入らなかった。
…理由は、
「…何、するんだろう」
この後の、約束だ。
…彼と会うから。
それにドキドキして、不安になって。
…授業どころじゃなかった。
「全く、今日はどうしたの?
更紗らしくないよ」
マリナにそう言われたのだけど、私は、
「うん…ちょっとね…」
としか言えなかった。
まさか、
『男の人のことで授業に集中できませんでした』
なんて言えない。
言えるわけない。
そこは、私のプライドが許せない。