君ニ恋シテル
照れを隠すようにごほんっと咳払いをすると、亜紀ちゃんはこう言った。

「じゃあ、一目惚れみたいなものかぁ」

「一目惚れ…?」

…そうなのかな。
テレビで一目見て一気にファンになって、いつの間にか大好きになってた。

気づけばファン以上の想いが芽生えていて…

いつからそんな想いになったんだろう。

もしかしたら、ほんとに一目惚れと同じような感覚かもしれない。

だけど…その相手は芸能人。
私の想いはきっと、世間一般的にはおかしくて、大きな壁がある…。


すると、私の想いを読んだかのように、亜紀ちゃんが話しだした。

「優奈、芸能人だからとか、私は関係ないと思う。
話したこともないのに、相手を好きになることってあるでしょ?
それと一緒だと思う。
恋は理屈じゃないんだよ。
たまたま優奈が好きになったのが、芸能人だっただけで…。
芸能人だって、同じ人間なんだから」

「亜紀ちゃん…」


真剣だった亜紀ちゃんの表情が笑顔に変わる。

そして…
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