君ニ恋シテル
「ふわぁー、ヤバイ…。
なんか俺眠くなってきた」
逞は急にそう言い出すとベランダを出て、リビングのソファーに横になった。
「おい、そこで寝るなよ?」
「…あい。大丈夫」
…ほんとに大丈夫かよ。
そんな逞にため息をつきつつ、星空へと視線を移す。
ほんとに今日はよく星が見える。
見てると心が落ち着いた。
あんなに気になる子達はいない…か。
最初に感じた親近感のような不思議な気持ち。
今も消えずにある。
むしろ今日のイベントでもっとその想いが強くなった。
『徹平、優奈ちゃんのこと抱きしめられて嬉しかっただろ』
ふいに逞の言葉が頭に浮かぶ。
その瞬間、なぜかカァーッと顔が熱くなった。