君ニ恋シテル
一生に一度の夏
「優奈いよいよ今日だねっ!」
「うんっ!いよいよだよぉー!」
ついにやってきたBoy★2コンサートの日。
コンサートは夜からだけど、私と亜紀ちゃんは早くから待ち合わせをしていた。
「私、昨日の夜興奮し過ぎて眠れなかったんだけど!」
「私も…あっ、私はわりとすぐ寝たかな?」
「んもぅ!優奈、徹平に会えるっていうのに呑気なんだからー。気合い入れなきゃだよ!」
「う、うん!」
気合いは充分入ってる!
というか、とにかく楽しみで仕方ない。
それに…いっぱいドキドキしてる。
てっちゃんのことを想うと、胸がキュンとなっちゃって…。
「優奈っ、顔赤いよ」
「へっ?う、嘘っ!」
「恋する乙女ですなぁ」
「…っ」
「でもほんと楽しみ過ぎるー!なんてったって私らBoy★2と顔見知りなわけだし!きゃああ!」
顔見知り。そうなんだよね。なんだか夢みたいなことだけど、aquablueのコンサートで確かに私達は話をしたわけで。
あの日の記憶が鮮やかによみがえる。
ほんと、短い時間だったけど、幸せな時間だったな…。