君ニ恋シテル


「えっ!何々ー、優奈ちゃんと亜紀ちゃんじゃん!それに、えーっと…ごめん、君の名前は…えーっと」

振り向くと、てっちゃんと逞くんがいた。

逞くんは百合香ちゃんをジーっと見つめ、うんうんと唸っている。


ありえない…。
どうして二人がここに?
心がパニック状態で、思考が定まらない。


「逞、百合香ちゃんだよ」

「あっ!そうだ!ごめん百合香ちゃん!」

「まさかここで会うなんて、ビックリだね」

てっちゃんがニコッと私達に向かって微笑んだ。


百合香ちゃんは顔を真っ赤にして、今にも倒れてしまいそう。


「きゃっ、きゃあー!
逞ー!!本物?本物だよね…?
ヤバイ、嬉しいー!!」

呆気にとられボーッとしていた亜紀ちゃんが急に叫びだす。


「本物、本物!なっ、徹平」

「うん」


本物…。
信じられないよ…。
嬉しくて、急に涙があふれそうになった。
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