君ニ恋シテル
「そうそう!友達!!」

逞くんが満面の笑みで言うと、その瞬間思いっきり目を見開く百合香ちゃん。


「きゃあ!逞、友達って思ってくれてたの!?」

亜紀ちゃんが勢いよく椅子から立ち上がる。


「当たり前じゃん!」

笑って話す逞くんの横でてっちゃんも笑顔で頷いている。


「わーん!優奈ぁ、めっちゃ嬉しいぃ」

「あ、亜紀ちゃん」

ぎゅうっと抱き付いてくる亜紀ちゃん。


でも、ほんと嬉しい…。

知り合いじゃなくて、友達って言ってくれた。

じんわりと胸に温かいものが広がる。

チラッとてっちゃんのほうを見ると目が合った。

胸がドキリと鳴る。

ニコッと優しく微笑まれ、ますます胸が熱くなる。


「…っ」

恥ずかしくなって、私は咄嗟に亜紀ちゃんに抱き付いた。

ぎゅうっと腕を回し、赤くなったであろう顔を隠す。


嬉しい…嬉しいよぉー!
それ以外の言葉が見つからない。

泣いちゃいそう…。
< 323 / 679 >

この作品をシェア

pagetop