君ニ恋シテル


「あー!面白い!」
「あははは」

いつの間にかケーキ屋での話は終わり、亜紀ちゃん、逞くん、洋祐くんは、また何やら3人で盛り上がり始めていた。


私の視線は自然と目の前にいるてっちゃんへと向いてしまう。

コーヒーを飲むその仕草だけでもかなりカッコイイ。

思わず見とれてしまう。

すると、ばちっと目が合い…瞬間、心臓が飛び上がる。

わっ!目合っちゃった。
今日何度目だろう…。

何度も目が合って嬉しい反面、心臓が持たないよ…。


恥ずかしくて咄嗟に目をそらそうとすると、

「優奈ちゃんと百合香ちゃんは、この辺に住んでるの?」

と、てっちゃんが質問してきた。


「ええ…わりと近いですわ」

「わっ、私もです…。歩いて帰れる距離なので」

話ながらも心臓のドキドキは止まらない。


「そうなんだ。あっ、そうだ。二人共敬語じゃなくていいよ」

そう言ってニコッと笑うてっちゃん。


続けて野田沙弓も、

「私も普通に話したいな。同い年だし」

と、可愛らしい笑顔を向けた。
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