君ニ恋シテル
◇◇◇
「ゆうにゃん!!」
「わぁ!」
百合香ちゃんの大きな声が耳に響き、思わず飛び上がる。
「わぁーじゃないわよ!さっきからフラフラフラフラ…。あなた、ほんとに熱でもあるんじゃない?」
「だ、大丈夫だよ!」
ビ、ビックリした…。
心臓がドキドキいってる…。
「でも優奈ちゃん、ほんとにさっきからぼんやりしてるよなー」
「だからそれは徹平のせいー。
大好きな徹平に会えたからー」
洋祐くんの言葉に、亜紀ちゃんは何でもないことのように淡々と答える。
亜紀ちゃん、そんなはっきりと…。恥ずかしい。
でもほんとのことだから否定できない。
歩きながらふと空を見上げた。
キレイな月…。
「ってか、ほんっと今日は凄い日だったよね!」
「だな!ありえない!」
「ええ」
亜紀ちゃんの言葉に、洋祐くんと百合香ちゃんが頷く。