君ニ恋シテル
「じゃあ私はここで失礼するわ」
「百合香ちゃん、ほんとに一人で大丈夫?家の前まで送るよ」
「ありがとう、瀬川くん。
すぐそこだから大丈夫よ」
私達は百合香ちゃんと別れると、またゆっくりと歩き出した。
「なんかさぁ、小沢ちゃんと友達になれたっていうのも、思えば凄いことだよねー」
「そうだよなぁ、話は聞いてたけど、俺も驚いたよ」
確かに…。
百合香ちゃんとの出会いも、偶然とは思えないくらい凄い。
「っていうか優奈、徹平と絶対運命だよー!」
「えっ…!あ、亜紀ちゃん…!何を急に…!」
声大きいから!
いくら周りに人がいないからって…。
と、次の瞬間洋祐くんとばっちり目が合った。
あ…。
ドキドキと心拍数が上がり、イヤな汗が頬を伝う。
…とりあえずごまかそうとニコッと笑ってみる。
不思議そうな顔で首を傾げる洋祐くん。
「なに?徹平と運命って?」
洋祐くん!そこ聞き返さなくていいから!