君ニ恋シテル
「浩ちゃん、やきもちー?」

逞がふざけた感じで言う。


「アホか。西村陽花とだけは許せない。逞もわかるだろ?」

浩ちゃんは言葉を続ける。


「西村陽花のほうから挨拶に来るあたりがもう気に入られてる証拠だ。あいつは自分から挨拶しないって有名だからな。しかもお前らの方が後輩なのに。
西村陽花のマネージャー、可哀想だよな。大して歳も変わらない女にこき使われて、よく続いてると思うよ。
でも西村陽花のマネージャーはすぐ変わるって評判だけど、あいつのことは中々クビにしないな…。それもそれで気の毒なことだ」

うんうんと一人頷く浩ちゃん。


「だねー」

携帯をいじりながら逞はテキトウな返事を返す。
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