君ニ恋シテル
おでかけ
「お、お待たせっ!」

「優奈遅ーい!」

「まったく。待ちくたびれたわよ」

駆け足で待ち合わせ場所の駅前に着くと、亜紀ちゃんと百合香ちゃんが声を上げた。


「ご、ごめんね。準備に手間取っちゃって…」

私が頭を下げて謝ると、

「まあまあ、優奈ちゃん顔上げて?俺達全然気にしてないから!なっ?」

と、逞くんの明るい声が耳に入る。


「仕方ないなぁ」

「今回は許してあげるわ」

亜紀ちゃんと百合香ちゃんはそう言い、洋祐くん、沙弓ちゃん…そして、てっちゃんも笑顔で頷いてくれた。


よかった…。
私はホッと胸を撫で下ろす。


「じゃあ全員揃ったことだし、行くか!」

逞くんの声を合図に私達は街へと歩き出す。


今日はみんなでおでかけ。

昨日、急に逞くんから連絡が入って、みんなで遊ぶことになった。

全く休みがなく大忙しの毎日を過ごしているてっちゃん達。

偶然にも沙弓ちゃんもオフで、みんなの休みがちょうどぴったり合った。

みんなでこんなふうに出かけるのは初めてだから、凄く楽しみ。
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