君ニ恋シテル
初めてのてっちゃんと二人きり。

二人で話したことはあっても、ほんとに『二人だけ』になるのは初めて…。

どうしたらいいの…?


「あっ…あそこ見ようかな!」

ドキドキしながら、私はとりあえずその辺のお店をテキトウに指差した。


すると、

「俺も一緒に行っていい?」

ニコッと笑うてっちゃん。


「う、うん…」

頷いてみたものの、緊張する…。



店内に入ると、洋服や可愛らしい小物にアクセサリー、雑貨などが沢山並んでいた。


わっ…可愛いものがいっぱい。

キラキラのカチューシャにヘアゴム、どれも全部が可愛くて、緊張でガチガチだった表情が緩み、自然と笑顔になる。


ふと向こう側を見ると、男ものの洋服なども目に入った。

「俺ちょっとあっち見てくるね」

「あっ、うん…!」

てっちゃんはニコッと笑いそう言うと、男ものの洋服売り場へと向かった。


ふぅー…。
一人になり、緊張の糸が解ける。

二人きりって嬉しいんだけど…それよりも何も緊張しちゃって…。

普通でいられないよ。

いつもの自分じゃなくなっちゃう…。
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