君ニ恋シテル
…と、ボーッとしてる場合じゃない!

せっかくお店入ったんだから、見なきゃね。


私はしばらく店内を見て回った。


数分後…

「あっ…これ可愛い」

上品なリボンのヘアゴムに目を引かれ、思わず独り言を呟く。


すると、

「ほんとだ、可愛いね」


ビクッ!!


急に背後から聞こえた声に驚き、肩がビクンと跳ね上がる。

後ろをパッと振り向くと、そこにはいつの間にかてっちゃんがいた。


目を見開いたままてっちゃんを見つめていると…

「あっ…優奈ちゃん、ごめん。驚かせちゃった?」

てっちゃんが申し訳なさそうな声を出す。


「う、ううん…!」

私は咄嗟にそう言いながら、両手を顔の前で左右にぶんぶん振った。

って、まだ心臓ドキドキしてるけど…。


「よかった」

そう言って、ホッとしたような笑顔を見せるてっちゃん。


「て、てっちゃんは、何かいいのあった?」

「んー、買おうと思うほどのはなくて」

「そっか…」


すると…
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