君ニ恋シテル
沙弓ちゃんと洋祐くんも、てっちゃんと逞くんと一緒に向こうの売り場へ。

ここには私と亜紀ちゃん、百合香ちゃんの三人だけが残った。


すると、

「徹平と二人きりはどうだった?
ってか、さっきなんか二人の距離近くなかった?」

と、亜紀ちゃんがニヤニヤしながら聞いてきた。


「そ、そんなことないよ。
それに別にずっと二人で見てたわけじゃないから。
お互い別々の場所見たりしてたし…」

「ふーん」

からかうような笑みを浮かべる亜紀ちゃんを真っ直ぐ見れない。

もうっ…なんか恥ずかしい。


そんな会話をしていると、

「はぁーーーっ」

急に百合香ちゃんが大きなため息を吐いた。

私と亜紀ちゃんはパッと百合香ちゃんに視線を向ける。


「百合香ちゃん…?」

どうしたんだろう…。
さっきから明らかに不機嫌顔な百合香ちゃん。


「あぁ私ったらつい…ごめんなさいね。ゆうにゃんと渡辺さんに対してのため息じゃないのよ。
これは山本くんに対してのため息なのよ」

逞くんに対して?

私がきょとんとしていると…
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