君ニ恋シテル
受け取った直後、

「徹平、優奈ちゃんにプレゼントー?」

向こうから逞くんと沙弓ちゃんがやって来た。


なんかタイミングが…もしかして、見られてたのかな?


「可愛い缶詰めだね」

ニコリと笑う沙弓ちゃん。


すると、

「ほんと可愛いー!」

亜紀ちゃんと洋祐くん、百合香ちゃんも戻って来て、全員が揃った。


「良かったわね。ゆうにゃん」

「百合香ちゃん…」

…っていうか、もしかしてみんなに見られてた?


「優奈、良かったじゃん。徹平にとってもらえて」

こそっと耳打ちをして、笑みを浮かべる亜紀ちゃん。


やっぱり…見られてたんだ。

うわぁ…恥ずかしい。
顔から火が出そう。


てっちゃんを見ると、なんとなくてっちゃんも気まずいような表情をしていた。


でも…
私は手に持ったお菓子の缶詰めを見つめる。

みんなに見られていたことは恥ずかしいけど…。

それよりも、やっぱりとても嬉しくて。自然と頬が緩んだ。





< 461 / 679 >

この作品をシェア

pagetop