君ニ恋シテル
ーーー…
ーー…


花火が終わっても、まだまだ夢心地。
2人で苺飴を食べながら、みんなを探す。


「花火綺麗だったね」

「うんっ!ほんと綺麗だった…」

でも、それだけじゃなく…ドキドキして大変だったけどね。


…てっちゃんは、何とも思ってないのかな?

手を繋いだり、指が触れ合ったこと。
こんなに意識しちゃってるのは、私だけ…?


そんなことを考えながら歩いていると…

「あっ!優奈と徹平いたぁー!!」

亜紀ちゃんの声が耳に入り、ぱっとそちらに視線を向ける。


「もおー!やっと見つけたよー!…んっ?なにそれ苺飴?めっちゃおいしそー!」

「へっ…あっ、うん。苺飴!美味しいよ」

「私も食べたーい!洋祐買いに行こっ!」

と、慌ただしく去っていく亜紀ちゃんと洋祐くん。


「徹平ー!2人きりの夏祭りはどうだったー?」

「どうだったって何がだよ」

楽しそうに笑う逞くんに対し、冷たい返事を返すてっちゃん。


…一気に全部が元通り。
今度こそ、夢から覚めた気分。
2人きりの時間は終わってしまった。
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