君ニ恋シテル
「うん、可愛い。
よく似合ってるね」

うわっ、そんな笑顔で可愛いなんて…!
た、倒れちゃう…。


キッ!
転んだ子はてっちゃんの言葉に思いっきり反応し、私を睨みつける。

うっ…視線が痛い…。


そんな恐ろしい視線を感じながらも、私は二人と無事握手を交わした。


握手が終わると、転んだ子はプイッと私から顔を背け、ドスドスとセントラルコートから出ていってしまった。


はぁー…。
私は胸をなでおろす。
まさかあんなに睨まれるとは。


でも…
てっちゃんに可愛いって言われちゃった…。
夢みたい…信じられないよ。
もう、幸せすぎて…何がなんだか…。


ケーキ屋の制服で来てよかった。
メイド服みたいな可愛い制服ありがとう!
私は心の中で制服に本気でお礼を言った。


握手…したんだよね。
まだ感覚が残ってる。
ほんとに夢みたい…。


ふわふわした気持ちのまま、少し離れた場所で二人が他の子と握手する姿を見つめる。
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