君ニ恋シテル
「ほらほら!二人ともぼーっと突っ立ってないで早く座って!!」

亜紀ちゃんに促され、てっちゃんと二人隣同士で席につく。


「かんぱーい!!メリークリスマース!優奈ちゃん誕生日おめでとー!そしてカップル誕生おめでとー!!」

元気よく言う逞くんに、恥ずかしくて俯いてしまう。


ーーーー
ーーー

それからファミレスの中は宴会状態。
みんなからの質問責めが始まった。
…というか、からかわれてるというのか…とにかく大変な状態。

「仲良くネックレスと指輪つけちゃってー!ひゅーひゅー!お揃いラブラブー」

…っ。逞くん、お願いだから何回も言わないで。恥ずかしくて顔から火が出そう。

さっきからずっとこんな感じだし、持ってきたお互いのテディベアも、ことあるごとに抱っこして私とてっちゃんの目の前でチューさせたり…もうどうしたらいいのか…。


時々てっちゃんと目を合わせては、照れ笑い。困ったような恥ずかしいような。くすぐったい感じ。


と、その時。
誰かがちょんちょんと肩を叩く。
振り向くと、笑顔の沙弓ちゃんの姿。

「優奈ちゃん、カップル成立おめでとう」 

「…っ。ありがとう」

「顔真っ赤だよー」

「えっ!ヤダなぁもう恥ずかしい…」

「ふふふ。幸せそうで私も嬉しいよ」


すると、こそっと沙弓ちゃんが耳打ちしてきた。

「私の言った通りだったでしょ?」

「?」

「徹平くんも優奈ちゃんが好きって」

っ!!


恥ずかしくて何も言えずにいる私に、ニコッと可愛らしい笑顔を向ける沙弓ちゃん。

なんて返したらいいのかわからないよ…。
< 673 / 679 >

この作品をシェア

pagetop